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2010年8月26日 【中国】
酒タバコ販売店


北京華通広運物流有限公司
柳田 洋


 

いくら高度経済成長真っ最中といっても、
今の中国なら何をやっても成功する、というわけではありません。
北京の街を見ていても、半年前に開店したレストランが、もうなくなっている、
などということがよくあります。


北京のレストランやショップが潰れる大きな理由の一つが、
物価と比べて不動産賃貸価格が異常に高いことによる家賃負担の重さです。
中国では人件費が安い代わりに、家賃負担が非常に重く、
日本でレストランを開業した場合の経費の比率が、売上高に対して、
材料費3:人件費3:家賃1である一方、中国では、材料費3:人件費1:家賃3になる、
という話を聞いたことがあります。







そんな家賃負担の重さに耐えかねて潰れたと思われるお店の跡地に入るのは、
写真のような酒タバコ販売店が多くなっているように感じます。
そうしたお店を見ると、お客さんが全く入っていないことが多いのですが、
中国では酒とタバコは贈答品、果てしなく値段の高いものがありますので、
そうしたものが時々まとまって売れれば、重い家賃負担を補って余りある粗利を
稼ぎ出すことができるのでしょう。


日本では街の酒屋さんやタバコ屋さんは、衰退産業になってしまいましたが、
贈答・接待需要がある中国では、まだまだ非常に有望な商売であるようです。

 

 


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