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2010年11月18日 【中国】
中国から見た北方領土


北京華通広運物流有限公司
柳田 洋


 





中国との尖閣諸島領有権問題に続き、
先日はロシアのメドベージェフ大統領が北方領土の国後島を訪問し、
にわかに緊迫の度を強める日本の領土問題。


私の手元にある中国で買った世界地図には、
尖閣諸島はもちろん、南沙諸島や台湾も中国大陸と同じ色で塗られているのですが、
ふと、「中国の地図では、日本の北方領土はどうなっているんだろう?」
と思って見てみたのが上の写真です。


北方4島は北海道と同じ緑色で塗られており、島名の横には「俄占(おーぢゃん)」、
つまり「ロシアが占領中」と書かれてありました。
この地図から中国のスタンスは、「北方領土は日本の領土だが、
ロシアが占領している」というものであることがわかります。


しかし、今年9月下旬、中国の胡錦濤国家主席と、ロシアのメドベージェフ大統領は、
対日戦勝の歴史認識で協調する共同声明に署名をしました。
この共同声明は、両国が対日本の領土問題で
共同歩調をとる動きとして注目されています。


1969年、ウスリー川の中洲・ダマンスキー島(珍宝島)の領有権をめぐって、
軍事衝突にまで発展した中ソ国境紛争。
しかし、2004年の中ロ国境協定により、中ロ両国の国境問題は全て解決、
現在、両国間に領土問題はありません。


このため、最近の中ロ関係は極めて良好であり、両国は緊密化の度合いを深めています。
しかし、日本としては、領土問題はあくまでそれぞれの2国間の問題であることを強調し、
中ロ両国が対日本の領土問題で共同歩調をとるような動きは、
何としてでも阻止していかなければならないのではないかと思います。


 


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