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2011年1月6日 【中国】
温水洗浄便座15日間無料体験


北京華通広運物流有限公司
柳田 洋


 

1980年にTOTOの温水洗浄便座「ウォシュレット」が
戸川純の「おしりだって洗ってほしい」のCMとともに発売されたときには、
私は子供心に「これは革命だ!」と思いました。
「おしりを洗う」という今までにない習慣が世界中の人々に広がれば、
TOTOという会社は、日本で一番大きい会社になるのではないか、とも思いました。


その後、「ウォシュレット」を始めとする温水洗浄便座は、
日本では広く普及しましたが、外国で普及した、
という話はついぞ聞いたことがありません。
結局、おしりを洗いたい、と思うほど潔癖なのは日本人ぐらいで、
多くの外国の人たちにとって、おしりを洗うことは、
優先順位の低い、どちらかと言うとどうでも良いことだったのです。


それは中国でも同じであるようです。
中国でもTOTOなどの日本メーカーや、
地元の中国企業が温水洗浄便座を販売していますが、
それほど普及しているようには見えません。
メーカー側も中国での温水洗浄便座の普及は、
もう不可能だと見切ってしまっているのか、
派手な広告はせず、建材市場のショールームに展示して、
「必要だと思う人は買ってください」というような消極的な姿勢であるように思えます。









そんな中、最近、写真のような韓国企業の温水洗浄便座の広告を見つけました。
新聞社各社と組んで、15日間無料体験という大胆なキャンペーンを大々的に宣伝しています。
15日間体験してもらえれば、温水洗浄便座の良さが分かってもらえるだろう、
ということなのでしょう。


最近、北京で元気さが光る韓国企業ですが、
同社は後発のため市場が全く分かっておらず、
ほとんど売れずに韓国に逃げ帰るのか、
もしくは、市場を全く分かっていないことが逆に功を奏して、
本家の日本企業も地元中国企業も諦めかけていた
温水洗浄便座の中国での普及を成し遂げるのか。
今後の展開がちょっと楽しみです。

 


 


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