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2011年1月27日 【中国】
北京の不動産価格


北京華通広運物流有限公司
柳田 洋


 






世界的な金融危機や、中国政府の不動産価格抑制政策にも関わらず、
北京の不動産価格は上がり続けています。
現在、当社のオフィスがある朝陽区の東三環路付近では、
中古マンションでも3万元(37万5000円)/㎡前後。
ざくっと言ってこの10年で5倍ぐらいに値上がりしています。


このため、北京では人が住む場所がどんどん郊外に広がっており、
以前は北京の街に通勤するサラリーマンが住むようなところではなかった
順義区の五環路と六環路の間に位置する北京空港周辺も住宅地になりつつあります。


しかし、北京空港付近まで行っても
不動産価格は中古マンションで1万5000元(18万7500円)/㎡前後。
10年前の三環路付近のマンションの2倍以上の値段が付いています。


写真は飛行機で北京空港に着陸するときに座席から撮ったものです。


空港周辺には確かにマンションが建ち始めてはいるものの、
その周りには果てしなく畑が広がっています。


飛行機に乗って外を見るといつも思うのは、
このまだまだいくらでも土地があり余っているところに建てたマンションが、
どうして1万5000元/㎡もするのか?
我々は不動産開発業者に踊らされているだけなのではないのか?
ということです。


中国では一般のサラリーマンの給料では、一生かかってもマイホームを買えないところまで
不動産価格が上がってしまっていることが、社会問題となっていますが、
もし、中国政府がかつての日本の日本住宅公団のような組織を作って、
このいくらでもあり余っている土地に団地を建て、安価な住宅を大量に供給すれば、
中国の不動産価格を、サラリーマンの人たちが買えるような値段まで
一気に下げることができるのではないか、と私は思っています。

 


 


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