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2011年2月7日 【ベトナム】
大阪とホーチミンは似ている?

GABB Vietnam JSC
代表 玉置 哲也

これは、ベトナム在住の私どもの日本人パートナーの方が、
数年前に弊社のセミナーでスピーカーとして大阪に来られた際に言われていたことである。


私が初めてベトナムのホーチミンを訪れたのは、約8年前になる。
そして、昨年からこちらに住むようになり、日常で色々なベトナム人と接する中で、
その方のおっしゃていることを実感できるようになった。


大阪と言えば「おばちゃん」である。決して「おばさん」ではない。
「アメちゃん」をいつも持っている「おばちゃん」である。
パンの値段を聞くと「はい!300万円!!」と答えてくれ、
モノを買う時には「にいちゃん、まけてえな(お兄さん、安くしてよ)」と言い、
まけてもらえると「にいちゃん、男前やなあ」と言う「おばちゃん」である。


このノリが大阪とホーチミンはそっくりなのである。


例えば、ペットボトルや氷をバイクに満載して、道端で売っている女性。
基本的に毎日同じ場所に居るので、毎朝コーヒーを買っていると顔なじみになる。
そうすると、私の姿が遠くからでも見えた瞬間に、
こちらがコーヒーを買うかどうかもわからないのに、コーヒーを作り出すのである。
おかげで、待たずにすぐコーヒーを受け取れるが、
もし買わなかったらどうするのだろうか?といつも思う。
しかし、 そういうことは考えていないようだ。
作った以上は買ってもらわないと困る。という感じだろうか。
さらに、細かいお金がなく、お釣りが必要なお金を出すと、
必ず「お釣りをもらってもいい?」と聞いてくる。


コンビニでは、夜遅くにその場で調理してくれるご飯などを頼むと、
「ひとつ」と言っているのに、「ふたつ?」と必ず聞き返してくる。
決して私の言葉が通じていないのではなく、
今日は売れないからふたつ買ってよ。と言ってくる。
とにかく、言った者勝ち。それで話が通ればラッキーという感じである。
なので、逆に要望も言った方が良い。コンビニでも、
ご飯の具にないものでも陳列ケースに並んでいる野菜を指差して
「これも入れて」というと、快く追加してくれる。
こういうやりとりをしていると、ホーチミンは大阪と似ていると感じるのである。


まだベトナムを経験していない方は、是非一度来て、体感してほしい。
決して洗練されてはいないが、活気があって、商売っ気があって、非常におもしろい街である。


私どもは、ベトナムのローカル企業に対して、
サービスレベルの向上や品質向上の教育研修サービスを実施している。
よくベトナムに日本のやり方を押し付けても駄目だと言う方がいるが、
決して日本流を押し付けているのではなく、良いサービスとは何か? 
一流のサービスに近づくには何が必要か? という視点で支援をしている。
この大阪のようなノリを残しつつ、本当の意味での接客サービスのレベルの向上や、
品質の向上をすることで、他の地域にはない独特の魅力が生まれてくると思うし、
そういう支援を行っている。


先日、空港の入国審査で審査官に難癖をつけられて、
なかなか通してもらえないことがあり、私の後にずらっと
長い列が出来てしまうことがあった(決して悪いことをしたのではありません。念のため)。
私も並んでいる人に悪いなと思いながら、早く通してくれよと審査官とやりとりしていたのだが、
そこへ、大阪の「おばちゃん」が登場した。
列の後ろから私の方に近づいてきて、
「みんな並んでんねん。早よしてや。な、待ってんねん。」と。
・・・外国でも、やはり大阪おばちゃんパワーは全開だった。


 




 


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