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2011年3月3日 【中国】
中国の変な交通標識 その2


北京華通広運物流有限公司
柳田 洋


 






ボトルから出る液体に「酒」の一文字。
これは非常にわかりやすい「飲酒運転禁止」の交通標識です。
日本では飲酒運転禁止は当たり前ですから、こんな交通標識はありませんが、
中国ではこういう標識を掲げなければならないぐらい、飲酒運転をする人が多いのです。


日本では警察によるキャンペーンと飲酒運転の厳罰化により、
全ての交通事故に占める飲酒事故の割合は、1%を下回るところまで減少しています。


しかし、中国では飲酒事故の割合は 20%を超えているそうです。
私の周辺でも「飲酒運転はいけない」という意識はあるものの、
「ゆっくり運転すれば大丈夫」とか「ビールだけなら大丈夫」
という飲酒運転に対する意識が甘い人がまだまだいるのが現状です。


もちろん、中国でも飲酒運転は一切禁止です。
ただ、酒気帯び運転が1-3ヵ月の免許停止と200-500元(2,500-6,250円)の罰金、
酒酔い運転でも15日以下の拘留、6ヵ月の免許停止、2,000元(25,000円)の罰金と、
日本の罰則よりもずっと軽いですし、飲酒検問もほとんどやっていませんので、
飲酒運転はかなり広範に行われていると見られます。


しかし、昨年のネット流行語大賞に輝いた「僕のパパは李剛」で
一躍有名になった李剛のバカ息子が、
河北大学構内で女子学生をひき殺したときに酒を飲んで運転をしていたことなどから、
飲酒運転に対する世間の目は厳しくなっており、警察も飲酒運転禁止のキャンペーンや、
飲酒検問の更なる強化を行い、罰則の厳罰化も検討しているようです。


中国でも日本のように「飲酒運転は犯罪である」という意識がドライバーの間に浸透し、
写真のような「飲酒運転禁止」の交通標識を掲げなくても
誰も飲酒運転をしなくなる日が来ることを祈っています。

 


 


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