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2011年4月21日 【中国】
小口ローン


北京華通広運物流有限公司
柳田 洋


 

 


写真は当社オフィスの近くにできた
小額貸款(しゃおあーだいくぁん、小口ローン)のお店の看板です。

最近、街でこうした小額貸款の看板を見ることが多くなってきました。
小額貸款とは生活費が足りない場合に個人がつなぎとして
無担保でお金を借りる日本の消費者金融のようなものです。

日本では改正貸金業法と、それに伴う過払い金返還問題により、
消費者金融業界は壊滅状態にありますが、中国では急成長中の業界です。
貸出残高は昨年1年間で773億元(1兆円)から1,975億元(2兆6,000億円)へと155%の増加、
扱い業者も2008年の500社から昨年末には2,614社と2年間で5倍以上に増えています。

昨年9月に大手の一角・武富士が経営破綻し、日本国内での事業の継続が困難となる中、
日本の消費者金融会社はこの急成長するマーケットに活路を見いだそうとしているようで、
三井住友銀行傘下となった消費者金融大手のプロミスは、
昨年7月に広東省深センに出店、
今年5月には遼寧省瀋陽に2店目の店舗を開設するそうです。

「カネは借りたら返さない」が基本の中国で無担保でお金を貸し付ける消費者金融業など
絶対に成り立たないと思っていたのですが、昨年進出したプロミスによれば、
「想定していたよりも延滞が少ない」とのことで、
たくさんの会社が競って参入しているのも、その辺に理由があるのかもしれません。

中国の人たちのマインドが変わっているのか、
それともみんな怖くて手を出さなかっただけで、元々ビジネスとして成り立つ業界だったのか。
どちらにしても、中国ビジネスは昔の固定観念で勝手に判断することなく、
何しろやってみることが大切である、と改めて思いました。


 


 


 


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