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2011年9月1日 【中国】
雑穀の合わせ蒸し

北京華通広運物流有限公司
柳田 洋






写真は当社オフィス近くの中国料理レストランのメニューです。
この料理は「雑糧合蒸(ざーりゃんはーぢょん)」39元(470円)也。
日本語に訳すと「雑穀の合わせ蒸し」といった感じでしょうか。

この料理、料理とは言っても、サツマイモやトウモロコシを
せいろで蒸しただけのものです。何とも手間のかからないメニューですが、
最近、中国料理のレストラン、特にちょっと高級なレストランでは、
お客さんの健康志向に合わせて、こうした料理を出すところが増えています。

中国料理と言えば、従来は油を大量に使った炒め物が主流でした。
確かに炒め物は食べたときの満足感、満腹感が大きいのですが、
最近の中国のお金持ちは、満足感や満腹感よりも、健康の方が大切だ、
と考える人が多くなっているようで、レストランのメニューにも、
「雑糧合蒸」のような油を使わない、ヘルシーな蒸し料理が
増えてきているように思います。

中国が貧しかった時代は、何しろお腹いっぱい食べて、
満足感を得ることが、食事の目的でした。
しかし、中国が豊かになり、飽食の時代を迎えると、
人々は逆に、食べ過ぎると肥満になり、それが、病気や短命の
原因となることに気付き始めました。

全てを手に入れた人が次に望むのは、永遠の命である、という事実は、
秦の始皇帝の昔から変わりません。
健康で長生きして、今の豊かで幸せな生活を少しでも長く続けたい。
そんな中国の人たちの切実な思いが、中国料理レストランのメニューにも
表れ始めているのです。


 


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