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2011年10月13日 【中国】
雑な内装

北京華通広運物流有限公司
柳田 洋






私が住んでいるアパートメントの、クラブハウスの天井にある通気口です。
よく見ると分かるのですが、天井を白いペンキで塗った際に、
通気口の枠にペンキがはみ出してしまっています。


こんな雑な内装は日本ではあり得ないことです。
日本人の職人さんがペンキを塗れば、通気口の枠にはみ出ることなく、
きっちりとペンキを塗ってくれるはずです。


しかし、中国では至るところでこうした雑な内装を見かけます。
職人さんも雑なら、おカネを払う側も「そんなことはどうでもいいから、
もっと安くしてくれ」と思っていますので、雑な内装が市場に氾濫することになります。


そんなところに日本人が入っていって、
「きちんとはみ出ないように塗らなきゃダメじゃないか」などと言っても、
職人さんには全く理解できません。
「確かにはみ出てますが...、それが何か?」てなものです。


これは内装業界に限らず、全ての業界に言えることですので、
今までの中国では「値段は高いが完璧なものを提供する日本人の完璧主義」
が発揮できるステージは限られてきました。


しかし最近は、市場に氾濫する「安かろう、悪かろう」のモノやサービスに
うんざりする人が増えてきたせいか、「値段は高くても、しっかりとした
モノやサービスが欲しい」という人も増えてきているように思います。


日本人の完璧主義が中国市場でその本領を発揮できるのは、
まさにこれからなのではないか、と私は思っています。



 


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