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2011年10月17日 【カンボジア】
大都市に繋がる驚きのビジネスがカンボジアの奥地にあった!

ブレインワークスグループ CEO 
近藤 昇



ベトナム人ビジネスパートナーの社長に誘われて、先月中旬にカンボジアの奥地を訪れた。
観光に行ったわけではなく、彼女に、
“私のビジネスの現場をぜひ見に来て欲しい”と強く誘われてのこと。
視察目的も特に明確に決めず、互いに多忙の中、
急遽設定した一泊二日の強行スケジュール。
ホーチミンのタンソンニャット空港で午後に合流。
いきなりアクシデント発生。
機材の故障とやらで、フライトが3時間近くディレイ。
こんな国は遅れることはよくあるが、今回は本当に機材の故障だったよう。
荷物を別の飛行機に載せ変える様子を見て、
飛んでいる時でなくて良かったとホッとした。

プノンペン市内のレストランで遅めの夕食。
彼女のビジネスパートナーのシンガポール人も合流。
アンコールビールを飲みながら、しばし歓談。
彼には“カンボジアで農業ビジネスを始めたい。
近藤さん、可能性はどうだ?”と聞かれ、
いい加減な英語で、それはビッグチャンスと答えておいた。
あまり落ち着くまもなく、夜の8時半過ぎに、彼女のビジネスの現場に向かうことに。
陸路で海辺の現場まで約4時間半かかるとのこと。
警察の車の護衛付で車2台に分乗して、
ひたすら続く暗闇の中をハイ スピードで疾走。
途中、睡魔でうとうと。
気づいたら深夜1時過ぎ少し大きめの川辺に到着。

出発前に、泊まりは川の水上ホテルと聞いていた。
だが、あたりを見渡してもそんな気配は全くなし。
暗闇を静かに川が流れているだけ。
ほどなく、私達数人は小船に乗り込み、ホテルとやらに向かうことに。
船頭以外誰も場所を知らない様子。
少々不安を感じながら、暗闇の川を40分ほど下ったところで、突然、明かりが見えてきた。
なんと、そこには水上に浮かぶテントのホテルがあった。
夜中の2時頃の到着だった。
笑顔で快く支配人の女性が迎えてくれた。
時間も時間なので、この日はすぐに就寝。



  



夜が明けて改めてテントホテルの部屋を見てみると、
一流ホテルと遜色のない設備、ゴージャス感。
後で確認したところ、イギリスが建設したエコツーリズムの5つ星のホテルとのこと。
まわりは熱帯雨林に囲まれ、野生の鳥が飛び交う秘境の場所。
改めてヨーロッパの人は、エコが好きなんだな、と実感。



  


  



深夜の豪雨の影響で水かさが増した川を、
視察の現場を目指して昨晩と同じ小船に乗って出発。
小雨が降る中、少し広めの川の真ん中に停泊している中型の船に乗り換える。
ここは川の上のオフィス。
生活もできるようになっていた。
その船に乗って、さらに川を下っていくと大型のクレーンが砂を採掘している現場が見えてきた。
聞けば、一隻約5000万円ぐらいの砂の採掘用のク レーン船。
彼女はカンボジア政府と地元の王様と交渉し、採掘の権利を獲得した。
この川の一帯で日夜、何隻ものクレーン船が砂を採掘してい るのだ。
この砂は、シンガポールに送られ、埋め立てに使われる。
シンガポールは、ご存知のとおり、国土面積は小さい。
少しでも土地を増やすためには、埋め立ては不可欠なこと。



  

  

  



雨もあがって、更に川を下り、海の入り口まで接近。
だんだんと波も大きくなり、そこからは、沖合いに大型タンカーかと思うほど
巨大なバージと呼ばれる砂の運搬船が停泊しているのが見えた。
彼女が、あの船がシンガポールに砂を運んでいるのです、と説明してくれた。





砂ビジネスは、今の日本の経営では全く実感がわかないし、
仮に経験したくてもできないビジネスである。
今回の視察でその現場を体験し、アジアビジネスの奥深さを痛感した。
それと同時に、この採掘現場の周辺にも原住民が住んでいて、
彼らの生活が豊かになることも願わずにはいられない。


  

砂の採掘は、都市の発展には不可欠だろうが、やり方を間違えば環境破壊にも繋がる。
だからこそ、彼女は、環境を守るビジネスにトライしていくつもりだと力説する。
本当にスケールが大きいビジネスだと、改めて感心した弾丸視察ツアーだった。

ちなみに、この2日間、といっても約24時間の内、
飛行機と車と船に18時間近く乗っていたことになる。







近藤昇の「会社は社会の入り口だ」ブログ閲覧はこちらから:
http://ameblo.jp/kondoh-kaisha/

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