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2011年6月30日 【ベトナム】
星越ベトナムレポート 第10巻

村上 博治



1か月の経済の動き

 

① 世界経済


 今月は日本だけではなく、世界的に経済においていいニュースを聞かなかったような気がします。S&Pによるイタリア国債の格付け引下げの見通し、スペイン地方選挙における与党の大敗、債務再編懸念がいつまでも消えないギリシャ、1-3 月期のGDP(改定値)が速報値から訂正されず、市場の予想に届かなかったアメリカ・・・。特にいつまでも欧州重債務国に対する懸念が燻ぶるのが気になります。
  そして、来月は2011年3月期の決算で今期の業績予想が出ていない(出せなかった)企業の動向に注目です。

 

 

② ベトナム経済


 ベトナムについてのコラムでも触れていますが、厳しいインフレが経済に大きな影響を与えています。4 月の消費者物価指数上昇率は対前月比 3.32%増と前月に続き大幅な上昇となり、4 月の対前月比の数値としては、近年で最も高い水準となりました。これは対前年末比で 9.64%の上昇となりますので、前号でお伝えした年初の政府の目標である 7%以下を既に超過しています。

 

 

③ 今月の話題


 最近の金融関係者の関心ごとは、ギリシャの行く末ではないでしょうか。最近まで、国全体で公務員が何人いるのかも正確に把握していなかったキリギリス国家の借金返済に、真面目に働いてきたドイツ等がどこまで協力するのか。またはカードで買い物をして、サラ金で返済し、そして破綻して自己破産した方のように、もう返せませんと国家自己破産するのか。個人も国家も同じで、借金を借金で返すようになれば、行き着く先は見えてます。早く破綻処理しくれと願う欧米のファンドマネージャーの気持ちはよくわかります。
 7月15日にギリシャの国債償還が来ますが、EUが貸して何とか乗り切るかもしれませんが、いつまで続けるつもりなのでしょうか。

 

 

④ 星越ベトナムファンド


 今月のベトナムマーケットは、低値で落ち着いてます。ただインフレの芽はますます育ってますので、注意が必要と考えてます。先月安値更新のチャンスに水産、建設、関連を買い増ししました。金利が一段高するようですとマーケットが安くなる可能性がありますので、さらに買い増しの機会があると思います。現在評価は0.93です。

 




 

日越 街角レポート

この時期ちょうど日本に帰国しているのですが、我が家のある千葉市川地区や妹家族のいる松戸地区は、ホットスポットと呼ばれている、放射線濃度の比較的高い地区との報道があり、びっくりしています。特に我が家の買い猫は、近所の公園で土まみれになることがあり、完全に被ばくしているのではと心配しています。どうも3月21日の降った雨が原因との事。高校時代の友人が九州大学の専門家ですので、土を送って測定してもらおうかとも考えております。皆様のところは大丈夫でしょうか。
(私事ですいません。)
さてベトナムですが、この季節は一年で一番暑い季節です。最近発表された統計では20%近いインフレが進行してますが、庶民は満開の火炎樹のもと、昼間からトランプの賭けゲームを楽しんでます。


 

 



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