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2011年12月1日 【中国】
ガソリン価格定点観測

北京華通広運物流有限公司
柳田 洋








毎年11月に行っているガソリン価格定点観測。
上の写真は今回撮った2011年11月の価格、下が昨年2010年11月の価格です。


日本のハイオクに当たる97♯が1リットル7.37元(88円)から8.10元(97円)へ9.9%、
レギュラーに当たる93♯が1リットル 6.72元(81円)から7.61元(91円)へ13.2%、
それぞれ値上がりしています。


しかし、過去1年間で原油価格はそんなに値上がりはしていません。
2010年10月にS$81.90だった1バレル当たりの原油価格(WTI)は、
2011年4月にはUS$110.05まで上昇しましたが、
その後、下落に転じ、2011年10月はUS$86.41まで落ち着きました。
この1年の値上がり率は5.5%。
更に、人民元の対米ドルレートは過去1年で約5%ほど元高になっていますので、
原油の人民元建の輸入価格は1年前とほとんど変わっていないはずです。


にも関わらず、ガソリン価格が10-13%値上がりしている、ということは、
中国政府が価格を操作している可能性があります。


北京市や上海市は、市内の渋滞や大気汚染を緩和するために、
ナンバーの交付数を制限して、マイカーの増加数を抑えようとしています。


もしかすると中国政府は、それに加えて、原油の人民元建の輸入価格とは関係なく、
ガソリン価格をどんどん値上げして、マイカー保有コストを上げ、
国民のマイカー保有の夢を諦めさせようとしているのかもしれません。



 


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