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2011年12月15日 【中国】
HOLD住

北京華通広運物流有限公司
柳田 洋





写真は米ナスダック市場上場のネット販売大手・当当網(だんだんわん)の野外広告です。
同社の12周年記念セールの広告なのですが、
広告コピーには、今、中国で最も流行っている流行語・HOLD住(ほーちゅう)が使われています。


HOLD住とは、英語のHOLD(保つ)に、「~し続ける」という意味の中国語の接尾語、
住を付けて、「保ち続ける」、「コントロールする」、そして、そこから転じて「がまんする」、
「がんばる」というような意味もあります。


この流行語は今年8月、台湾のテレビ番組、
「大学生了没(だーしゅえしょんらめい)」(http://v.youku.com/v_show/id_XMjk1NDI0Nzk2.html
で一人コントを披露した、演劇を勉強している女子大生・謝依霖さん演じるMiss.Linの口癖、
「整個場面我HOLD住(じょんがちゃんめんうぉーほーちゅう、どんな状況でも私はあわてない)」
から来ています。


後に、その口癖から「HOLD住姐(ほーちゅうじえ、 HOLD住ねえさん)」
と呼ばれることになるMiss.Linはパリのファッション大学を卒業して、
台湾の大学生に「ファッションとは何か?」を教えに来た、という設定です。


写真の広告の左側に写っている、
ド派手なファッションと厚化粧の人がHOLD住姐です。
本人は英語と中国語を混ぜて話し、洋行帰りを気取っているのですが、
やることなすこと無茶苦茶で、どこか憎めないキャラの持ち主です。


この番組が動画投稿サイトに投稿されると、HOLD住姐の噂は大陸でも急速に広がり、
その後、HOLD住がネット上だけではなく、広告などでも使われる大流行語になったのでした。


中国で「給力(げいりー、すごい)」が大流行したのが、昨年の後半から今年の初めにかけて。
しかし、今ではもはや口にするのも恥ずかしい、死語となってしまいました。


言葉は生き物。
今回の流行語・HOLD住は、いつまでHOLD住できるのでしょうか。



 


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