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2011年12月22日 【中国】
法輪功の布教方法

北京華通広運物流有限公司
柳田 洋





先日、おつりでもらった10元札。
ふと裏側を見ると、写真のような「法輪大法好 世界需要真善忍」
という文字が印刷されていました。
「法輪大法はすばらしい、世界は真、善、忍を求めている」
という意味です。

これは法輪功(ふぁーるんごん)の新たな布教方法であると思われます。
法輪功とは李洪志という人が始めた、宇宙の特性である「真、善、忍」に従った、
気功修練法の集団です。
中国政府はこの法輪功を「国家転覆を目論むカルト集団」と位置付け、
独立勢力、民主化勢力と同様、徹底的な弾圧を続けています。


法輪功は10年ほど前までは、中国政府に抗議するために、
1万人の信者が中国政府の中枢である北京の中南海を取り囲んだり、
複数の信者が天安門広場で


抗議の焼身自殺を図ったり、


という過激な活動をしていましたが、
最近はあまりその名前を聞くこともなくなっていました。


しかし、今回、この10元札を見て、
彼らの布教活動が継続中であることを再認識しました。
そして、その布教の方法も、命を懸けた過激なものから、
全国に広く流通するお札に、集団の宣伝文句を印刷する、
というコストが低く、且つ、しっぽを掴まれにくい、
より巧妙なものに変わっています。


中国政府としては、自分が発行して流通させているお札が
法輪功の布教活動に使われるのは耐え難い屈辱であると思いますが、
お札を流通させないわけにもいきませんので、「見つけたら捨てる」という


地道な弾圧しかできません。

中国政府と法輪功のいたちごっこは、今後も果てしなく続いていきそうです。




 


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