アジアブログ
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2012年1月26日
【中国】
ニセモノと山寨の違い
北京華通広運物流有限公司
柳田 洋
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写真は北京市内のショッピングセンターにあったスポーツシューズのお店です。
「ミズノ、こんなところにもお店出して、がんばってるなぁ」と思いきや、
なんとなく違和感が...。
お店の看板をよく見ると、MizunoではなくてMiznno、
美津濃(めいじんのん)ではなくて、美真濃(めいぢぇんのん)のお店でした。
ミズノのロゴマークである走る鳥、ランバードも微妙に違います。
【参考】ミズノ中国公式ホームページ
http://www.mizuno.com.cn/
こうしたメーカーの製品は中国では山寨(しゃんぢゃい)と呼ばれます。
山寨とは元々は反政府ゲリラや山賊が山中に立てこもって築いた砦を意味します。
このメーカーがMizunoや美津濃を名乗ってしまったら、
完全な假冒(じゃーまお、ニセモノ)となってしまい、
さすがの中国でも捕まってしまいますが、
彼らはMiznno、美真濃という独自のブランドである、ということになっているため、
こうしたショッピングセンターで堂々とお店を開くことができるのです。
中国ではニセモノをホンモノと偽ってホンモノと同じ値段で売ろうとする人は、
詐欺師として蔑まれますが、ホンモノに近い品質の山寨製品を、
ホンモノよりずっと安い値段で売る人は、
「ブランド価値が高いのを良いことに、暴利をむさぼる大手メーカーに抵抗して、
民衆に安くて品質の良い製品を提供するために孤軍奮闘する山賊」というようなイメージがあり、
消費者からは一定の評価を得ています。
水滸伝で巨大な権力と戦う英雄・好漢たちが占拠した梁山泊を想起させる
「山寨」という言葉が使われているのも、
そうした消費者の気持ちを表したものなのでしょう。
とは言え、このMiznnoのスポーツシューズを
日本のMizunoだと勘違いして買ってしまう人もたくさんいるでしょう。
日本のメーカーは、明らかに違法なニセモノを取り締まるのと同時に、
法律的に微妙なこうした山寨メーカーとも戦っていかなくてはならないのです。
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