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2012年2月2日 【中国】
リサイクルショップ

北京華通広運物流有限公司
柳田 洋






私の家の近くにできた
「換換購(ほぁんほぁんごう)」というお店です。
家にある使っていないモノをこのお店に持ってきて、
他の人が持ってきた必要なモノと交換できる、という
要は、物々交換専門のリサイクルショップです。


このお店のオーナーは、この物々交換専門のリサイクルショップ、
というアイデアがものすごく斬新だと思ったらしく、
看板を見ると「北京初」、「低炭素生活」、「百度(ばいどぅー)も知らない」、
「こんな方法でもモノが買えるのか!?」、
などなど、自画自賛の宣伝文句が並びます。
更には、1号店を開店したばかりなのに、早くも加盟店を募集しています。


しかし、オーナーの自信とはうらはらに、
このお店、開店後すぐにつぶれてしまいました。


つぶれてしまった詳しい理由はわかりませんが、北京の街には、物々交換のお店はもちろん、
リサイクルショップもほとんどないことを考えると、
誰か知らない人が使った中古品を自分で使おうという人がほとんどおらず、
お客さんが全く来なかったのではないかと思います。


今の中国には値段が安くて品質の良い新品のモノがあふれています。


そんな状況の中で、いくら新品よりも値段が安いからといって前の持ち主がどんな人で、
どんな使い方をしていたのかわからないようなモノをわざわざ買おうとする人は
それほど多くはありません。
中国最大のオークションサイト・淘宝網(たおばおわん)に出品されているモノが
日本のオークションサイトとは違ってほとんどが新品であることからも、
中国の人たちの中古品に対するアレルギーがわかります。


資源の効率的な利用や、環境問題を考えれば、中国でももっと物々交換やリサイクルショップの
お店が普及した方が良いと思うのですが、値段が安くて品質の良い新品の存在と、
消費者の中古品に対するアレルギーがある限りは、中国の中古品市場はなかなか
大きくならないのではないかと思います。





 


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