アジアブログ
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2010年10月31日
【ベトナム】
星越ベトナムレポート 第2巻
村上 博治
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1か月の経済の動き
① 世界経済
米国経済は9月に入ってから、一部予想を上回る経済指標が出ました。景気回復は腰折れを回避して、緩やかに回復基調をみせる可能性が出てきたと言えると思います。ただしディスインフレを回避するために11月にも追加の量的緩和措置にFRBは踏み切るのではないかと思います。その時期まで思惑買いにより円高はすすむでしょう。
ユーロは相変わらず一部重債務国に注意が必要です。豪州の景気は拡大に弾みがつく兆候があらわれています。失業率はインフレ中立の5%近くまで回復しつつありますし、豪中銀はさらなる利上げを示唆しています。
② ベトナム経済
順調に回復しています。2010年第3四半期の実質GDP成長率は予想の7.2%に対して7.16%の伸びとなりました。中でも消費の伸びが堅調で、9月における財貨・サービスの小売販売は対前月比2.3%増の134.9兆ドン、年初9カ月は対年同期比25.4%増の1146.2兆ドンとなりました。
ただし、9月の消費者物価指数(CPI)が前月から1.31%と急上昇しており、急激なインフレが懸念されています。原因としては国家中央銀行が実施した為替レートの引下げが考えられます。ベトナムでは原油はとれますが、精製コンビナート等がないためガソリンを輸入にたよっています。そのため為替レートが引き下げられると原材料価格が上昇し、製品価格が上昇しやすい構造を抱えています。日本では原子力発電所や新幹線についての報道がよくなされますが、政府はまずコンビナートの建設を検討すべきではないでしょうか。
③ 今月の話題
薬王堂(3385)ジャスダック上場
東北岩手を基盤に東北地方一帯に店舗展開をしているドラッグストアです。ドラッグストア業界はこのデフレの中でも品揃えの豊富さや安値競争で業績を伸ばしております。この薬王堂もこの中間8月期、来年2月期も業績を上方修正しており、ここ2期ばかりリーマンショックの影響で利益率を落としていましたが、上昇途上にあります。しかし株価(71,000円)はPER4倍、PBR0.3倍の安値にあり、配当利回りも4,5%あります。長期投資には最適です。
④ 星越ベトナムファンド
今月の動きはほとんどありません。他の新興国に比べて株価は軟調です。ベトナムマーケットは軟調です。
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街角レポート
ベトナムの今をお伝えします
ハノイのこれからの風景
日本でTVやマスコミにベトナムの風景としてよく登場するのは何でしょうか。
道路で溢れるように動いているバイクの群れや天秤棒を担いで行商をする中年のおばちゃん、又は路上で座り込んでお茶を飲む人たち等や郊外の田園風景が映し出されます。
しかしながらハノイの現在の姿を映すのはこれだけでは不十分です。実はハノイの開発は郊外を中心に広がっています。高層オフィスビル、マンション、高級ホテルは、すべて郊外に建設されています。しかも中心街から車で30分もかかるところです。中心街の風景はこれからもそんなに変わらないでしょう。しかし郊外は様変わりします。日本のマスコミの方もぜひ郊外の開発に注目すべでしょう(村上)

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