アジアブログ

 

 
 

2011年11月30日 【ベトナム】
星越ベトナムレポート 第15巻

村上 博治



1か月の経済の動き

 

① 世界経済


  EU発のソブリン危機のニュースによって今月も世界経済はほぼ冴えない動きをみせました。その中でも日本はオリンパスの損失隠しが明るみになるなど、冷えている市場にさらに冷水を浴びせる出来事が起こりました。経済が縮小しており、ただでさえうまみがない日本市場に透明性もないとなると、さらに投資は減ってしまいます。東証は変に救済せず、オリンパスには厳正な対処をしてほしいものです。
  そんな冴えない市場の中でもファンドは空売りをかけるなどして投資の基本に忠実に動き、利益を稼ぎ出しています。個人の方にファンドと同じ方法はお勧めしませんが、この日経平均が安いときに(特に7000円台に入った場合!)日経平均ETFを購入するのは「安い時に買い、高いときに売る」という投資の基本にそっており、またETFは難しい商品ではないため、非常にお勧めできる投資方法です。

 

 

② ベトナム経済


  10 月の CPI 上昇率は対前月比 0.36%増となり、今年に入って最も小幅な上昇となりました。3か月連続で1%を下回り、インフレはピークアウトしたと考えてよいでしょう。年末・テト(旧正月)でいままでのインフレによるマイナスを挽回してくれればよいのですが。また、三菱UFJメリルリンチPB証券が発表したワールド・ウェルス・レポートにおいてベトナムの富裕層が前年比33.1%で増加していることが報じられました。着実にベトナム経済が拡大していることを物語っています。

 

 

③ 今月の話題


今月もEUの動きから目が離せません。ギリシャはすでに諦められたのか、話題はイタリア、スペイン、さらにフランスまでのソブリン危機が語られるようになってきました。誰しも実体はどうなのかと気になるところでしょう。財政赤字が増加していることは確かです。しかし、日本と比較するとまだまだ余裕です。ただユーロ通貨圏の宿命として、自国で通貨発行が出来ないもどかしさがあります。そのため何時もみんなで集まって協議です。歴史的に「会議は踊れど、何も決まらず」は良くありましたね。ただこの不安定さにつけこんで、一部のハゲタカファンドがCDSを使ってマーケットに不安感をあおり、そのすきにしこたま儲けてやろうとする動きは許せません。やはりEUに強力なリーダーを求めます。(こんな時アメリカが本当はリーダーになるべきなのでしょうが)

 

 

星越ベトナムファンド


今月ベトナムマーケットは、上場来の安値を更新していく情けない動きでした。インフレ、金融引き締めの動きの中、投資家は買いに動けません。
出来高がなく閑散とした中、小口の売りで値を下げました。世界的景気後退の動きに少なからず影響を受けています。星越ファンド:0.865US$です。

 




 

日越 街角レポート

Sea Gameを知ってますか?

11月のベトナムTVスポーツチャンネルは11月11日から22日の1日中「Sea Game」を放送していました。東南アジア諸国のみのオリンピックです。日本ではおそらく全くマスコミの話題に上がらないため、知っている人が少ない祭典だと思います。私もヘエと思いながら見ていたのですが、最初の開会式(今年はインドネシア、ジャカルタでの開催です)からビックリしました。通常の世界オリンピックと引けを取らない豪華さと演出です。確かに競技レベルや記録は低いですが、様々な協議にベトナムを始め、ラオス、ミャンマーが選手を出していることに驚きました。TVはやはりベトナム人が活躍した競技を良く放送していました。女子体操で個人優勝したベトナム人の演技は素晴らしかったですし、フェンシングも優勝したのですが、どこに練習場があるのかなとか、やはりバイクで競技道具を運んでいるのかなとか考えてしまいました。2年ごとの祭典ですので、次回はもう少し事前に勉強して、TV観戦したいと思っております。又ベトナム国歌を何度も聞く機会にもなり、メロディを覚えてしまいました。次回(2013年)はミャンマー開催ですが、競技場とか大丈夫なのかと、つい心配してしまいます。

 

 



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