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2009年3月12日 【中国】
レンガ製高級マンション

北京華通広運物流有限公司
柳田 洋

 北京のある高級マンションの外側の柵です。


 


  外側の化粧用のタイルがはがれて、内側のレンガがむき出しになってしまっています。

  こういうのを見せられてしまうと、20階以上ある高級マンション本体もレンガで造られているのではないかと疑りたくなってしまいます。

  日本でマンションを買うと応分の土地の所有権が付いてきますが、中国のマンションは「70年の定期借地権付き建物」であり、国家の持ち物である土地は所有できません。

  このため、マンションの購入代金に占める建物の部分の割合は、日本のマンションよりずっと大きいのですが、その肝心の建物が外見や内装はきれいでも、一皮剥けば手抜き工事だったり、中身がレンガだったりすることがよくあります。

 しかし、一昨年までの不動産バブルの時には、マンションの建物自体の本当の価値よりも、更に値上がりする前に買うことを重視する人がほとんどでした。

  このため、今回の景気の減速で冷静になってみたら、築2-3年でもう既にボロボロになってしまった価値のないマンションと巨額のローンだけ残っている、という人がたくさんいます。

  今回のバブルとその後の景気の減速は、中国の人たちにモノの本当の価値を見極めることの
大切さを教えたのではないでしょうか。


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