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2010年6月4日 【中国】
山東省威海のマンション


北京華通広運物流有限公司
柳田 洋

最近、北京では山東省威海のマンションの広告を見ることが増えてきました。
山東省威海は、山東半島の突端に近い街。
こう言っては威海の方に失礼ですが、山東省の中でもそれほどメジャーな
都市ではありません。

その威海のマンションが今、
なぜ、北京でこんなにも脚光を浴びているのか?

それは、北京のマンションの価格が上がりすぎてしまい、威海のように
3000-4000元(42000-56000円)/㎡で買える物件がなくなってしまった
からであるようです。
また、中国政府は北京の不動産価格高騰を抑えるために、
2軒目の不動産購入最低頭金を50%に引き上げたり、3軒目以降の住宅ローンの
付与を禁止したりしましたので、写真のコピーにあるように、
「首付2.8万起(頭金2.8万元(39万円)から)」などという気軽な投資は
北京ではできなくなってしまったことも北京の不動産投資家の目を
威海に向かわせることになっているようです。

更に、広告の写真のように威海は海浜リゾート都市。


 


海浜リゾート都市といえば、昨年、海南島の海口や三亜の不動産価格が
暴騰しましたが、二匹目のどじょうを狙う不動産開発業者が、
威海を第二の海南島に育てるべく、不動産投資家を煽っている、という側面も
無きにしも非ずと思われます。

中国の不動産「投機家」にとっては、マンションは資産を象徴する
記号でしかありませんので、値上がりさえすれば、どこにあろうが
関係ありません。

威海のマンションは、こうした「投機家」の思惑通り、これからどんどん
値上がりしていくのか。

どちらにしても、中国の不動産バブルは、メジャー都市からマイナー都市に
波及する、という新たな局面を迎えているようです。

 


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